ビタミンAが含まれるエンビロンの製品を使用すると、「A反応(レチノイド反応)」が起こることがあります。
エンビロンの使用に際して不安を感じている、使用しているうちに赤みやかゆみが出たという方もいるでしょう。
今回は、エンビロンを安心して使用するためにも知っておきたい、A反応が起こる原因や期間、症状や正しい対処法について解説します。
エンビロンのA反応とは?
そもそも「A反応」が起こる原因は、何なのでしょうか。A反応が起こる期間や、A反応が起こりやすい条件と併せて解説します。
A反応が起こる原因
レチノイド反応とも呼ばれる「A反応」が起こる原因は、ビタミンAにあります。ビタミンAが不足した状態のお肌は、細胞の中にビタミンAを取り込むレセプター(受容体)が不足している状態です。
レセプターが少ない状態にもかかわらず急激にビタミンAをお肌に浸透させると、レセプターが過剰に反応してしまい、A反応と呼ばれる症状が起こるのです。
A反応が起こる期間
必ずしもA反応が起こるとは限りませんが、早い方では、製品を使用し始めた翌日からA反応が起こります。遅い方でも、製品の使用開始から1週間以内にA反応が起こるといわれています。
A反応が起こる期間は、お肌がどの程度ビタミンAに慣れているかで異なるため、はっきりとした期間は明言できません。
A反応が起こったとしても、2~3日程度で治まる方もいれば、1ヵ月程度続く方もいます。
A反応が起こらない、または人よりも長く続くからといって、不安に思うことはありません。
人によって異なる反応ですので、不安に思うことがあれば、購入元であるサロンやクリニックへ相談してください。
A反応は誰にでも起こる?
特にA反応が起こる可能性が高いといわれているのは、下記の条件に当てはまる方です。・乾燥肌の方
・アレルギーをお持ちの方
・化粧品で肌トラブルが起こりやすい方
・ステロイドを使用していた方、または使用中の方
・アレルギーをお持ちの方
・化粧品で肌トラブルが起こりやすい方
・ステロイドを使用していた方、または使用中の方
上記の条件にあてはまる方の他にも、特定のタイミングでA反応が起こることもあります。
健康な状態のお肌であっても、乾燥しやすい時期や季節の変わり目でお肌がゆらぎやすい時期などは、A反応が起こりやすいといえるでしょう。
A反応の主な症状
赤みやかゆみがA反応の主な症状ですが、他にもお肌が乾燥したり、ほてりを感じたりすることもあるでしょう。また、皮がむけたり、ニキビや吹き出物が発生したりすることもあります。
個人差がありますが、主にビタミンAにお肌が慣れていない方や化粧品で肌荒れを起こしやすい方は、症状が現れやすいです。
エンビロンの製品を使用してA反応が起こったとしても、症状がずっと続くわけではありません。
お肌がビタミンAに慣れれば治まる症状なので、使用を中止する必要はないでしょう。
症状が気になる場合は、購入元であるサロンやクリニックへ相談してください。
A反応への対処法
万が一、エンビロンを使用して肌荒れが起こった場合には、どのように対処すれば良いのでしょうか。正しい対処法をいくつかご紹介します。
ビタミンAのレベルが合っているか確認
A反応が現れたということは、お肌がビタミンAに過剰に反応している証拠です。エンビロンの製品を使用して肌荒れが起こったのであれば、お肌に対して製品のビタミンA濃度が高過ぎる可能性があります。
まずは、自身に合っているビタミンA濃度を確認してみましょう。
現在使用している製品よりもビタミンA濃度を一つ下げることで、A反応の症状を緩和できることがあります。
自身のお肌に合ったビタミンA濃度がわからないという方は、取り扱いのあるサロンやクリニックへ相談してください。
使用頻度や使用量を減らす
ビタミンAの濃度を下げる他にも、エンビロンの製品の使用頻度や使用量を減らすというのも有効な手段です。1日に朝晩2回使用している製品であれば、1日のうち朝晩のどちらか1回だけにします。
または、エンビロン製品の1回あたりの使用量を減らしてみましょう。
お肌の状態を見て、A反応の症状が落ち着き次第、製品の使用頻度や使用量を増やします。
エンビロンの製品を十分に使用できない間は、今まで使用したことのあるスキンケアアイテムで代用してください。
保湿ケアを行う
お肌が突っ張っているように感じたり、お肌が乾燥して更なる肌トラブルに繋がったりすることがあるのが、A反応です。A反応の症状が現れている間は、普段以上に保湿ケアを行いましょう。
エンビロンから発売されている「デリケートジェル」や「デリケートクリーム」を使用したり、お手持ちの保湿ケアアイテムを使用したりしても良いでしょう。
また、A反応が起こっているお肌は敏感になっているため、熱いお湯を使用した入浴や洗顔などの刺激を避けることも大切です。
お顔を擦ったり、髪の毛がお顔に触れたりするのも極力避けてください。
低刺激なスキンケアを心がけて、しっかりと保湿を行いましょう。
A反応が起こった場合の受診の目安
赤みやかゆみといったA反応が現れる方は少なくありませんが、基本的に治療を受けずとも自然に落ち着きます。A反応の症状が1ヵ月以上治まらない、我慢できないほどの症状が現れているという場合には、クリニックに相談してください。
症状はたいしたことがなくとも、気になって日常生活に支障をきたしているという方もいるでしょう。
A反応かわからないけれど気になる症状が出ているという場合にも、クリニックへ相談してください。
A反応の予防方法
エンビロンの製品を使用するにあたって、A反応を予防したい場合にはどのような方法を取れば良いのでしょうか。A反応を極力抑えられる方法をいくつかご紹介します。
お肌に合ったアイテムを紹介してもらう
ビタミンA濃度の高い製品を使用すれば、高い美容効果が得られるとは限りません。お肌に合ったアイテムを使用しなければ、A反応のような肌トラブルが起こることもあります。
A反応が起こることを極力避けたい場合は、まずは自身のお肌に合ったエンビロンの製品を見つけることが大切です。
エンビロンはどなたでも自由に購入できますが、自身に合った製品を探すためにも、購入の際には取り扱いのあるサロンやクリニックでカウンセリングを受けましょう。
医師の指導を受けて資格を取得したエステティシャンや、皮膚の専門家である医師に相談して、自身に合ったエンビロン製品を紹介してもらってください。
ビタミンAのレベルの低いアイテムを使用する
A反応が起こると、何か悪いことが起こっているのではないかと不安になりますが、心配は無用です。A反応は、お肌がビタミンAに慣れるための好転反応です。
エンビロンでは、同じラインでもビタミンA濃度が低いものから高いものまで、様々な製品がラインナップされています。
ゆっくりとお肌にビタミンAを慣れさせて、段階的に濃度を上げていく「ステップアップシステム」が採用されているので、高濃度のビタミンAを取り入れたい場合にも、まずはビタミンA濃度のレベルの低い製品から使用し始めましょう。
高濃度ビタミンA製品を使用したい、ビタミンAのレベルを上げたいという方は、まずはサロンやクリニックへ相談してください。
自己判断で使用を中止しない
A反応で肌荒れが起こると、怖くなってエンビロンの使用を中止してしまう方がいます。アレルギー反応とは異なり、A反応は危険なものではありません。
ビタミンAが不足しているお肌に、急激にビタミンAが吸収されることで起こる反応であるため、お肌はビタミンAが必要な状態にあるということです。
エンビロンの使用を中止してしまうと、ビタミンAが不足した状態が続き、お肌の状態は改善されません。
ビタミンAを十分に補給するためにも、使用頻度や使用量を減らすといった工夫をして、製品の使用を継続しましょう。
お肌がビタミンAに慣れることでA反応が治まり、お肌がより良い状態に整います。
エンビロンのA反応に関するご相談は麗ビューティー皮フ科クリニックへ
一人ひとりのお肌に合ったスキンケアが行えるのがエンビロンの魅力ですが、ビタミンAが含まれる製品を使用すると、A反応と呼ばれる赤みやかゆみが現れることがあります。
A反応が起こった、肌トラブルなかなか治らないという方は、麗ビューティー皮フ科クリニックへご相談ください。
カウンセリングでは、医師に直接お肌のお悩みをご相談いただけます。
エンビロンについてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページをご覧ください。
▼記事監修医師
麗ビューティー皮フ科クリニック
院長 居原田 麗
滋賀県草津市生まれ。2006年に国立滋賀医科大学を卒業後、2011年に「麗ビューティー皮フ科クリニック」を開院。
「日本美容皮膚科学会」「日本美容外科学会」正会員。「日本アンチエイジング外科・美容再生研究会」認定医。
麗ビューティー皮フ科クリニック
院長 居原田 麗
滋賀県草津市生まれ。2006年に国立滋賀医科大学を卒業後、2011年に「麗ビューティー皮フ科クリニック」を開院。
「日本美容皮膚科学会」「日本美容外科学会」正会員。「日本アンチエイジング外科・美容再生研究会」認定医。