
美容や健康のために、積極的にビタミンCを摂取しているという方もいるでしょう。
食事はもちろん、スキンケアアイテムからビタミンCを摂取したいと考えている方も少なくないはずです。
しかし、スキンケアアイテムをチェックしてみると、ビタミンCではなく「ビタミンC誘導体」と記載されています。
ビタミンCとビタミンC誘導体には、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「ビタミンC誘導体」について解説します。
期待できる効果やスキンケアアイテムの選び方、効果的な使い方や注意点もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
「ビタミンC誘導体」とは?「ビタミンC」との違い
ビタミンC誘導体とは、浸透性と安定性を高めるために、ビタミンCの構造に他の分子を結合させた化合物を指します。ビタミンCは美容にも健康にも良い影響を与えてくれる成分ですが、お肌に浸透しにくいという欠点があります。
また、そのままの状態で化粧品に配合すると、安定性に欠けるというデメリットもあるのです。
そこで、開発されたのが「ビタミンC誘導体」です。
ビタミンC誘導体は、角質層への浸透性に優れていて、お肌に吸収された後はビタミンCとして効果を発揮します。
化粧品に配合しても活性が失われにくいため、ビタミンCの効果を十分に得られるという点は大きなメリットだといえるでしょう。

基本的にビタミンC誘導体が配合された化粧品は、ビタミンCと同様の美容効果が得られると考えて良いでしょう。
ビタミンCについてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:ビタミンCはお肌に良い?美容効果や健康効果、摂取するポイントや注意点を徹底解説
ビタミンC誘導体の種類と期待できる効果

一口にビタミンC誘導体といっても、大きく分けると3つの種類が存在します。
それぞれどのような特徴を持っているのでしょうか。また、どのような効果が期待できるのでしょうか。詳しく解説します。
①水溶性ビタミンC誘導体
リン酸を結合させることで、お肌への吸収性と持続性を高めたものが「水溶性ビタミンC誘導体」です。水に溶ける性質を持つことから、化粧水や美容液などの水分が多いスキンケアアイテムに配合されています。
皮膚への吸収性に優れていて、短時間で効果を実感できますが、お肌の奥深くには浸透しにくいという性質を持っています。
そのため、お肌の表面のケアに適しているといえるでしょう。
皮脂のバランスを整える働きを持つことから、黒ずみにお悩みの脂性肌や混合肌の方におすすめです。
▼水溶性ビタミンC誘導体の例
・リン酸アスコルビルMg
・アスコルビルグルコシド
・リン酸アスコルビルMg
・アスコルビルグルコシド
②脂溶性ビタミンC誘導体
元々水溶性であるビタミンCに脂肪酸を結合させたものが、「脂溶性ビタミンC誘導体」です。油にも溶ける性質を持つことから、乳液やクリームなどの油分が多いスキンケアアイテムに配合されています。
脂溶性ビタミンC誘導体は、水溶性ビタミンC誘導体よりも吸収性に優れているという特徴があります。
即効性には劣るものの、保湿力が高く、刺激も少ないので、特に乾燥肌や敏感肌の方に向いているといえるでしょう。
お肌に弾力をもたらす効果が期待できることから、お肌のハリが不足している、年齢肌が気になるという方にもおすすめです。

脂性肌の方が使用すると、油分過多になってニキビが発生しやすくなるため、注意が必要です。
▼脂溶性ビタミンC誘導体の例
・テトラへキシルデカン酸アスコルビル
・ステアリン酸アスコルビル
・テトラへキシルデカン酸アスコルビル
・ステアリン酸アスコルビル
③両親媒性ビタミンC誘導体
水溶性ビタミンC誘導体にパルチミン酸を加えることで、油にも馴染むように改良されたものが「両親媒性ビタミンC誘導体」です。水溶性と脂溶性の2つの性質を持つため、即効性と浸透性の両方に優れているという特徴があります。
また、保湿力と持続力にも優れているので、肌乾燥にお悩みの方や、年齢に応じたケアを行いたいという方に向いているといえるでしょう。
▼両親媒性ビタミンC誘導体の例
・パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS)
・イソステアリルアスコルビルリン酸2Na(APIS)
・パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS)
・イソステアリルアスコルビルリン酸2Na(APIS)
スキンケアアイテムの選び方と注意点

ビタミンC誘導体が配合されたスキンケアアイテムはたくさん販売されているため、どの製品を選べば良いのかわからないという方もいるでしょう。
自身に合ったアイテムを選択するためには、どのようなポイントに注目すれば良いのでしょうか。
スキンケアアイテムの選び方と、選ぶ際の注意点をご紹介します。
敏感肌の方
お肌への刺激を受けやすい敏感肌の方は、刺激の少ないスキンケアアイテムを選択しましょう。ビタミンCは高い美容効果を持つ成分ではあるものの、敏感肌の方にとっては刺激が強く、お肌に塗布すると赤みやかゆみが発生することがあります。
普段から化粧品で肌荒れが起こりやすい方は、特に注意が必要です。
敏感肌の方には、濃度が低い脂溶性ビタミンC誘導体が含まれるスキンケアアイテムがおすすめです。
保湿力と持続力に優れているため、水分を長時間維持して、お肌にうるおいをもたらします。
乾燥肌の方
お肌がパサつきやすい乾燥肌の方は、保湿力に優れたスキンケアアイテムを選択しましょう。ビタミンC誘導体をお肌に塗布すると、肌乾燥が起こりやすくなります。
肌乾燥が気になるという方は、脂溶性ビタミンC誘導体や両親媒性ビタミンC誘導体など、保湿力に優れた成分が配合されたスキンケアアイテムを使用すると良いでしょう。
他にも、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が含まれるアイテムを選択して、しっかりと保湿ケアを行いましょう。
混合肌・脂性肌の方
皮脂の分泌量が多い混合肌・脂性肌の方は、さっぱりとした使用感のスキンケアアイテムを選択してください。皮脂のバランスを整える働きが期待できる、水溶性ビタミンC誘導体が配合されたスキンケアアイテムを使用しましょう。
水溶性のビタミンC誘導体は、お顔の黒ずみやテカリが気になる方におすすめです。
他にも、ビタミンA(レチノール)やアゼライン酸、ナイアシンアミドなどの成分が配合されたアイテムを選んで、皮脂が過剰に分泌されないようにケアしましょう。
スキンケアアイテムの効果的な使い方
自身に合ったスキンケアアイテムを選択しても、正しい使い方をしなければ十分に効果を得ることが難しくなってしまいます。実際に使用する前に、効果的な使い方を把握しておきましょう。
洗顔後すぐに塗布する
洗顔後は、美容成分が角質層に浸透しやすい状態なので、すぐに化粧水や美容液を塗布しましょう。お顔の汚れや余分な皮脂が除去されてお肌がうるおうと、美容成分の吸収効率が向上します。
ビタミンC誘導体の効果を十分に得たいという方は、忘れずにスキンケアを行ってください。
また、洗顔後はお肌の水分が蒸発しやすい状態にもあり、放置してしまうと肌乾燥が進みます。
時間を置くと美容成分も角質層に浸透しにくくなってしまうので、洗顔直後にスキンケアを行うことが大切です。
少量ずつ重ねづけする
お肌の乾燥が気になるときには、化粧水を手やコットンに取り、2~3回に分けて少しずつお肌に重ねづけしましょう。化粧水は、一度に大量に塗布しても、角質層へ上手く浸透しない可能性があります。
かえって皮膚に負担がかかり、肌トラブルの原因になるので、お肌の状態を見ながら少しずつ重ねづけすることが大切です。

肌乾燥が気になる場合は、お顔だけでなく、首やデコルテなど、乾燥が気になる部分にも塗布してください。
保湿ケアを行う
ビタミンC誘導体配合の化粧水や美容液を使用した後には、乳液やクリームでしっかりと保湿を行いましょう。せっかくスキンケアアイテムをお肌に塗布しても、時間が経つと乾燥してしまいます。
ビタミンC誘導体をお肌に閉じ込め、十分に効果を得るためにも、乳液やクリームでお肌に蓋をしましょう。
特に、乾燥しやすい季節や、エアコンが効いた室内で長時間過ごすときには、保湿ケアを行うことが大切です。
肌老化が気になるという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:光老化とは?紫外線が老化を引き起こす原因や対策方法、おすすめの日焼け止めをご紹介
ビタミンC誘導体配合!おすすめのスキンケアアイテム

市場には、ビタミンC誘導体が配合されたスキンケアアイテムがたくさん存在します。
最後に、麗ビューティー皮フ科クリニックがおすすめするアイテムを3つご紹介します。
ビタミンC誘導体に興味があるという方は、ぜひ試してみてください。
Puremer ピュアメル リセットVitaC美容液

販売価格:¥14,300(税込)
内容量:5ml×8本
13.5%の高濃度純粋ビタミンC配合の美容液が、『Puremer ピュアメル リセットVitaC美容液』です。
お肌にハリと弾力をもたらすビタミンCを、独自技術で安定化させて配合。
とろみのある水溶性ビタミンCが皮膚をうるおいで満たし、キメの整った健康的なお肌へ導きます。
ビューティフルスキン Cリンクエッセンス

販売価格:¥5,940(税込)
内容量:32mL(2~3プッシュで約2ヵ月分)
肌悩みや年齢肌の原因にアプローチできる美容液が、『ビューティフルスキン Cリンクエッセンス』です。
お肌にうるおいをもたらす「両親媒性ビタミンC誘導体」や、若々しい印象をもたらす「ビタミンE誘導体」を配合。
紫外線ダメージを受けた皮膚をケアして、キメの整った美しくハリのあるお肌に導きます。
プラスリストア アミノシナジー

販売価格:¥11,550(税込)
内容量:100ml
無香料・無着色、防腐剤無添加の刺激の少ない化粧水が、『プラスリストア アミノシナジー』です。
皮脂のバランスを整える「水溶性ビタミンC誘導体」や、保湿力に優れた「アミノ酸」を配合。
レーザー・光治療・ピーリング後のお肌にもご使用いただけます。
ビタミンC誘導体配合スキンケアアイテムのご購入は麗ビューティー皮フ科クリニックで

スキンケアアイテムに配合されているビタミンC誘導体にはいくつか種類があり、それぞれ期待できる効果は異なります。
肌質や肌悩みに合わせて、自身が目指すスキンケアを実現できるアイテムを選択しましょう。
ビタミンC誘導体配合スキンケアアイテムのご購入を希望される方は、麗ビューティー皮フ科クリニックのオンラインショップをご利用ください。
クリニックへのご来院が難しいという方でも、全国どこからでもお気軽にご購入いただけます。
お肌の状態を診てほしい、自身に合ったスキンケアアイテムがわからないという方は、オンライン診療より当院の医師に直接ご相談ください。

▼記事監修医師
麗ビューティー皮フ科クリニック
医師 松村 迪
2015年東京女子医科大学医学部卒業。2020年より「麗ビューティー皮フ科クリニック」常勤医師として勤務。
「日本麻酔科学会」「日本皮膚科学会」正会員。
麗ビューティー皮フ科クリニック
医師 松村 迪
2015年東京女子医科大学医学部卒業。2020年より「麗ビューティー皮フ科クリニック」常勤医師として勤務。
「日本麻酔科学会」「日本皮膚科学会」正会員。