乾燥やかぶれ、かゆみなど、敏感肌の方はたくさんのお悩みを抱えていますが、中でも気になるのが「お顔の赤み」です。
体であれば隠すことも可能ですが、お顔の場合は隠すことも簡単ではありません。
今回は、敏感肌の方に多い「お顔の赤み」について解説します。
赤みが出る原因や対処方法、おすすめのスキンケアアイテムもご紹介しますので、ぜひご一読ください。
目次
敏感肌の方に「お顔の赤み」が出る原因
敏感肌の方は、なぜお顔に赤みが出やすいのでしょうか。また、一度赤みが出ると、なかなか治まらないのはなぜなのでしょうか。考えられる2つの原因について解説します。
お肌のバリア機能の低下
敏感肌の方に赤みが出るのは、「バリア機能の低下」に原因があると考えられます。角層でうるおいを保ち、外的刺激から守る働きを持つ肌本体の生理機能のことを「バリア機能」といいます。
乾燥や外的刺激によってバリア機能の働きが弱まると、お肌に炎症が起こりやすくなり、赤みが発生するのです。
アクネ菌によって炎症が起こり、赤ニキビが発生する原理と似ているというとイメージしやすいでしょう。
お肌の赤みを解消するためには、バリア機能の働きを向上させる必要があります。
健康な状態に整えて、乾燥や外的刺激に負けないお肌を目指しましょう。
繰り返し起こる肌トラブル
バリア機能の低下だけでなく、毛細血管が拡張して赤みが発生することもあります。炎症のような肌トラブルが発生すると、免疫機能が働いて、炎症を早く治そうと毛細血管が拡張して血流量が増えます。
肌トラブルが治まれば、血管が収縮して自然に赤みが引くでしょう。
しかし、肌トラブルを繰り返していると、血管が拡張したまま収縮しなくなってしまい、慢性的に赤みが出た状態が続いてしまいます。
炎症が起こりやすい、肌トラブルが繰り返し起こるという方は、ケアの方法を見直しましょう。
自力での改善が難しい場合は、医療機関を受診してください。
お顔の赤みへの対処方法
間違った対処方法を取ると、お顔の赤みが悪化してしまいます。
赤みのケア方法がわからないという方に向けて、正しい対処方法をいくつかご紹介します。
お肌に合ったスキンケアアイテムを選ぶ
お肌が敏感な状態にあるときに刺激の強いアイテムを使用すると、赤みが悪化する可能性があります。敏感肌でバリア機能が低下しているときには、なるべく刺激の弱いスキンケアアイテムを使用しましょう。
「ヒアルロン酸」や「セラミド」のように、保湿成分が含まれたアイテムもおすすめです。
製品を購入する際には、テスターやトライアルセットで使用感を確かめてみると良いでしょう。
ミニサイズの製品を、顎の下や二の腕の内側などの目立たない部分に塗布して、肌荒れが起こらないかチェックしてみてください。
自身に合う製品がわからない、なかなか見つからないという方は、皮膚科や美容皮膚科クリニックで紹介してもらうというのも一つの手です。
生活習慣を改善する
乾燥や刺激に負けない健康なお肌を目指すためには、生活習慣を見直すことも大切です。食生活が乱れているという方は、タンパク質やビタミン、ミネラルといった栄養を中心に、1日3食、バランスの良い食事を取ることを心がけましょう。
また、お肌は就寝中に再生するといわれているので、忙しくとも睡眠時間はしっかりと確保してください。
自身に合った寝具を用意したり、就寝前にはブルーライトを発する機器(パソコン・スマートフォン)の使用を控えたりと、短時間でも良質な睡眠を取ることが大切です。
ストレスが溜まっているという方は、軽い運動でリフレッシュを目指しましょう。
好きな音楽を聴いたり、アロマオイルを焚いたりと、気分をリセットしてストレスを溜め込まないようにしてください。
肌トラブルの物理的な原因を取り除く
肌トラブルが起こる原因には、乾燥だけでなく外的刺激も挙げられます。外的刺激とは、主に紫外線や埃、ダニやカビを指します。
また、髪の毛や服、タオルや枕カバーがお肌に触れることで、炎症が起こることもあるでしょう。
ダニやカビを排除するためにも、部屋はこまめに掃除してください。 髪の毛が長い場合は、ヘアゴムで束ねてお顔に触れないように工夫します。
服やタオル、枕カバーがお肌に触れることで刺激となり、炎症を起こすこともありますが、素材そのものがお肌に合わない可能性もあります。
布製品を使用する際には、コットンやシルクなど、天然の素材を用いた柔らかいアイテムを選択してください。
医療機関を受診する
日々のスキンケアや生活習慣を見直すことも大切ですが、赤みがひどい、なかなか引かないという場合には、医療機関を受診しましょう。お肌に良いと思っていたスキンケアが実は赤みを発生させていたり、普段何気なく行っている生活習慣が赤みの原因となっていたりすることもあります。
自己判断を続けていると、改善しないどころか悪化してしまうこともあるので、医師に診てもらうと良いでしょう。
皮膚科や美容皮膚科クリニックでは、症状に合わせて薬を処方してもらえます。
赤みだけでなくかゆみがある、ニキビがあるなど、自身での改善が難しいお悩みについて相談してください。
お肌に優しい美容成分についてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:美容成分「バクチオール」の効果とは?使い方やレチノールとの違いについて徹底解説
お顔の赤みは放置しても良い?
慢性的に炎症反応が起こっている状態を放置すると、以下のようなトラブルに繋がる可能性があります。・色素沈着
・シミやシワの発生
・毛穴の目立ち
・シミやシワの発生
・毛穴の目立ち
肌トラブルが起こっている状態のままで過ごしていると、お肌に色素沈着が起こる可能性があります。
お肌のうるおいが失われてバリア機能が低下し、シミやシワといったエイジングサインが現れることもあるでしょう。
また、赤みを引き起こす毛細血管は毛穴の周りにも集中しているため、赤みによって毛穴が強調されて目立ってしまいます。
お顔の赤みは放置せずに、早い段階で医療機関に相談して、集中的にケアを行いましょう。
お顔の赤みを防ぐスキンケアアイテムの使用方法
自身に合ったスキンケアアイテムを選ぶことも大切ですが、使用方法によって赤みが悪化してしまうことがあります。
お肌の状態を悪化させないためにも、スキンケアアイテムの正しい使用方法を把握しておきましょう。
洗顔
お顔を清潔な状態に保つために洗顔をする必要がありますが、敏感肌の方にとって、洗顔自体がお肌への刺激になります。洗顔料を使用する際には、ゴシゴシと擦らずに優しく洗いましょう。洗顔料をそのままお顔に塗布するのではなく、十分に泡立ててからそっとお肌に乗せることが大切です。
撫でるように優しく洗ったら、泡が残らないようにぬるま湯でしっかりとすすぎます。
熱いお湯を使用すると、お肌のうるおいを維持するのに必要な皮脂まで洗い流してしまうので、水、またはぬるま湯ですすぐように心がけましょう。
水気を拭き取る際にも、タオルでゴシゴシと擦らずに、そっと押さえるように拭き取ってください。
保湿
洗顔を行った後は、お肌が乾燥しやすい状態にあります。皮脂が多いと感じる場合でも、そのまま放置せずに保湿を行うよう心がけましょう。
保湿を行う際には、まずは化粧水でお肌にうるおいを与えます。パンパンと叩いたり、擦ったりせずに、ハンドプレスで優しく馴染ませてください。
さらにうるおいや美容成分をプラスしたい場合は、美容液を塗布します。
最後に、お肌に与えたうるおいが逃げないように、乳液やクリームを使用しましょう。
メーカーによって異なりますが、スキンケアアイテムの消費期限は3~6ヵ月程度です。
アイテムが古くなると内部で雑菌が繁殖する可能性があるので、期限内に使い切るようにしてください。
紫外線対策
紫外線もまた、お肌に刺激を与える要因の一つです。バリア機能が低下しているときに紫外線を浴びてしまうと、ダメージを受けやすくなってしまいます。
紫外線対策をしっかりと行って、お肌を保護しましょう。
刺激の低いノンケミカルの日焼け止めを使用したり、日焼け止めアイテムを使用したりすることをおすすめします。
日傘や帽子、サングラスといった小物を活用して、紫外線を浴びないように注意してください。
お顔に日焼け止めを塗布する際には、乾燥対策として事前に保湿を行っておきましょう。
洗顔やスキンケアを行った最後の仕上げに、外出の30分前に日焼け止めを塗布しておくことがポイントです。
お肌に優しい美容成分についてさらに詳しく知りたいという方は、下記ページもご覧ください。
関連ページ:今話題のCICAとは?成分の特徴や美容効果、おすすめのシカ配合アイテムをご紹介
敏感肌の方におすすめ!スキンケアアイテム
お肌に合ったスキンケアアイテムがわからないという方に向けて、敏感肌の方におすすめのアイテムを3つご紹介します。
それぞれの特徴を比較して、自身に合ったアイテムを探してみてください。
①ナビジョンDR TAバリアローション
販売価格:¥4,620(税込)
内容量 :120ml(医薬部外品)
角層にうるおいを補給できる、アルコール(エタノール)フリーの化粧水が『ナビジョンDR TAバリアローション』です。
保湿成分「ヒアルロン酸ナトリウム」や、美白(※メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ)成分「トラネキサム酸」を配合。
お肌をなめらかに整えて、健やかな状態に導きます。
②コラージュリペアローション
内容量 :150ml
乾燥してカサつきがちなお肌にみずみずしさを与える化粧水が、『コラージュリペアローション』です。
保湿成分「浸透型セラミド」や「コラーゲン」、「ヒアルロン酸」が角層にしっかり浸透して乾燥を防ぎ、お肌にうるおいをもたらします。
「しっとり」と「とてもしっとり」の2種類からお選びいただけます。
③プラスリストア TPNa ローション MD
販売価格:¥5,280(税込)
内容量 :100ml
ニキビ治療やレーザー・光治療後にも使用できる化粧水が、『プラスリストア TPNa ローション MD』です。
お肌を健やかに整える「ビタミンE誘導体」や、水分保持に役立つ「グリチルリチン酸」を配合。
さっぱりとした使用感で、ダメージを受けたお肌にうるおいをもたらします。
お顔の赤みについては麗ビューティー皮フ科クリニックへご相談ください
敏感肌の方でも、正しい対処方法を取ればお顔の赤みを緩和できる可能性があります。
長年肌トラブルに悩まされているという方は、スキンケアアイテムや使用方法を見直してみましょう。
お顔の赤みにお悩みの方は、麗ビューティー皮フ科クリニックへご相談ください。
当院の皮膚科医が、患者様のお肌の状態に合わせて最適なスキンケアアイテムをご紹介いたします。
お顔の赤みがなかなか治まらない、一度治っても頻繁に肌トラブルが起こるなど、まずはお気軽にご相談ください。
▼記事監修医師
麗ビューティー皮フ科クリニック
医師 松村 迪
2015年東京女子医科大学医学部卒業。2020年より「麗ビューティー皮フ科クリニック」常勤医師として勤務。
「日本麻酔科学会」「日本皮膚科学会」正会員。
麗ビューティー皮フ科クリニック
医師 松村 迪
2015年東京女子医科大学医学部卒業。2020年より「麗ビューティー皮フ科クリニック」常勤医師として勤務。
「日本麻酔科学会」「日本皮膚科学会」正会員。